今回はバイクのお話。
HONDAのVTR250、2007年式。
新車で買ってからかれこれ12年間、僕の足になってくれています。
走行距離は現在なんと22万km!!
メーター2周直前の記念写真です。
250のカブと呼ばれその耐久性には定評のあるVTRですが、20万キロを超えたあたりでチラホラ不具合が出てきました。
HONDAのディーラーさんでもさすがに20万越えの個体を扱うことは少なく、ここまでくると症状とその原因のノウハウも不足しているということです。
ネットでも簡単には答えが見つからない・・・
VTRは現在、排ガス規制の影響で生産中止になってしまっています。
でも大切に乗っているVTRファンもたくさんいることと思います。そんな方に役に立てばと思い、20万キロの過去を振り返っていきたいと思います。
一緒に30万キロを目指しましょう!!
■まずは一般的な消耗品
オイル→3000キロごとに交換
オイルフィルタ→オイル交換2回に1回
プラグ→2万キロに一回交換
エアクリーナー→適宜
電球類→5万キロ位で交換
アクセル/クラッチワイヤー→7万キロ位で交換
ステップ/グリップラバー→適宜
ブレーキキャリパー→20万キロちょい前にオーバーホール
ブレーキパッド/ディスク→適宜
チェーン&スプロケ→適宜
Fフォーク→20万キロちょい前にオーバーホール
タペット→13万キロで調整
大体こんなところでしょうか・・・
20万キロまでは特に大きな問題もありませんでした。
次に、18万キロあたりで起きたクラッチトラブルについて書きます。
症状は、走っていていきなりクラッチが切れなくなり、ロードサービスのお世話になりました。ワイヤーは切れていません。
ディーラーで見てもらったところ、クラッチリフターのベアリングが砕けてしまっていたとのこと。下の19番の部品ですね。
クラッチレバーを握るとクランクケース側のレバーがクラッチリフター(10番)を押し込む形でクラッチが切れるのですが、ベアリングがなくなってスカスカになり押し込めなくなっているという状況でした。
このベアリングと、すり減っていたクラッチディスクを交換しました。
ところが・・・
そこから4万キロほど乗ったある日、また同じトラブルに見舞われたのです。またもやベアリングが粉砕!
ディーラーに相談したところ、クラッチリフターの内周の摩耗(=軸ブレ)が原因でベアリングにストレスを与え続けたため短距離で再発したのではないかとの考察。
今回はリフターも交換し様子見です。前回の交換時に比べ、ベアリングを装着するときの固さが固かったということなのでビンゴではないかと思っています。
今思えばですが、このトラブルに見舞われる直前の1~2千キロでクラッチの切れが甘くなっていたと思えばそう思えます。ニュートラルから1速に入れた時とかの挙動とか。
なので、今後は油断せずにクラッチの切れが悪くなったら迷わず点検ですね。自走できなくなるのはもうゴメンなので。
クラッチのお話はこれでオシマイ。
次は冷却トラブルのお話。
以前こんな記事を書きました。
torayamusic.hatenablog.com
この時点での走行距離は20万キロ。
実はこれで終わらず水温上昇に悩まされていたのです。
① 水温が高くなるがリザーブタンクのLLCは満タン
② 原因をあれこれ考察
→ライン詰まり、サーモスタット不良、ポンプ故障、ラジエーターキャップ不良
を疑う。
③ 検証
→ラジエーターキャップは交換したばかり
→ラジエーターキャップを外してエンジンをかけるとLLCは循環するので
ポンプとライン詰まりもシロと認定
→意を決してサーモスタットを交換したら直った!
ここまでが上記の記事の流れです。
ここからさらに、ある程度距離を走るとまた温度が上昇するようになりました。
③の検証に戻りサーモスタットを点検すると、また壊れていました。
10万キロはゆうに使用できるといわれているサーモスタットが千キロ程度で壊れるのも解せない状況でしたが、目の前では壊れているのでまた交換するしかありませんでした。
そんなこんなしているうちに定期点検を受けました。
「リザーブタンクは減ってないけどラジエーターの方が水位下がってたので少しLLC足しときました。」との指摘。
④ 再検証
何らかの理由でLLCが減り(リザーブタンクは減らず)、それによりサーモスタットが常時LLCに満たされない状況でダメージを受けているのではないか?
⑤ 実験
水温計が上がる状況になったタイミングでラジエーター側の水位をチェックすると、満タンになっているはずのLLCが減っている。→足す。
しばらくは水温計も安定するが、500km位走るとまた上がってくる。→ラジエーター水位チェックで減っているので足す。というサイクルで何とか走っている状態にあることが分かりました。
⑥ リザーブタンクとラジエーター間のラインの点検
パイプを外すと普通にLLCが流れてくるのでこいつはシロ。
⑦ 考察~結論付け
ネットの記事を読み漁ると、ガスケット抜けの可能性があるという結論に達します。
シリンダーヘッドのガスケットが抜ける=圧縮混合気がウォーターラインに漏れ出し、漏れた混合気の分だけオーバーフローラインからLLCが吐き出される。
エンジンが冷える際LLCは本来リザーブタンクからラジエーターに戻るのだが、ラジエーター側はエア抜きされていない状態になるので負圧がかからず戻れない状態。
この状態で走り続けたために、だんだん水温が高くなりサーモスタットの負担も増えていったのでしょう。
実際にエンジンが十分温まっている状態で国道などで4000rpmあたりで走った後の信号待ちなんかでLLCがバフバフ排出されているではないか!
現在は100km毎にLLCを足してます。100~200cc程減ってます。
という訳で現在修理に向けて代車待ちです。
V型エンジンのリアバンクはエンジンを下ろさないとガスケット交換ができないのです。
抜けているのは前後どちらかか分からないのですが、いっそのこと前後新品に取り換えてしまおうと決めました。
これで30万キロを目指します!
また進捗があれば記事に書きたいと思います。
長文でしたが、同じような症状で悩んでいる方に読んでいただければ幸いです!