なにやら大げさなサブタイトルをつけちゃいましたが、今回のテーマは「とらや青年から見た1990年代」です。
1990年代は、東西ドイツの統合やソ連崩壊、湾岸戦争など、世界情勢が大きく動いた時代でした。
かの大プロデューサー、クインシージョーンズの久々のオリジナルアルバム「Back on the Block」が1989年に発表されました。TVCMでも採用され、大ヒットとなりました。
Quincy Jones ~ Back On The Block
デジタル化の波を飲み込んで、一気に吐き出したような作品でした。
「Birdland」などの名曲もフィーチャーされていましたが、やはり「新しいサウンド」という側面が大きくクローズアップされていました。
前作が大好きだっただけに、実に複雑な思いで聴いたのをよく覚えています。
ちなみに前作「The Dude」はこんなカンジ・・・
The Dude [full cd] | QUINCY JONES
そして、マイケルジャクソンやEW&Fまでもがニュージャックスイングの波に飲み込まれていきました。
Michael Jackson - Remember The Time
※3:30以降にならないと曲が始まりません!
Earth, Wind & Fire - System of Survival
気付けば、街にはボビ男なる新しいジャンルのファッションが登場し、テレビでは「ダンス甲子園」が人気を博す・・・
「もう自分が好きだったファンクは死んだんだ・・・」
受け入れざるを得ない、この圧倒的敗北感。
Bobby Brown - Humpin' Around (With Intro)
いやね、踊れる楽しい音楽っていうのは認めますよ!
今聴くと、どれもいい曲だし。
でも、人間の演奏するビートがないっていうのは、BandやりながらFunkに目覚めた「とらや青年」には耐え難い現実だったんだよ。
ルイスのベースはどこに行った?
ジョンロビンソンのドラムは?
アルマッケイのギターは???????
Youtube
MC Hammer - U Can't Touch This
もうダメだ
ニュージャックスイングもあっという間に廃れ、ヒップホップ/ラップにその座を明け渡す・・・
インコグニートやジャミロクワイなどのアシッドジャズなどが流行ったりもしたが、もはやメインストリームのダンスミュージックではなく、おしゃれな人がおしゃれに聴く音楽ってカンジになってしまっていた。
日本だとオリジナルラブとかね。
それで「とらや青年」はむしろオルタナなんかのロックに走った。
だってレッチリとかレイジとかのほうがカッコいいんだもん。
Red Hot Chili Peppers - Sexy Mexican Maid
こんな風にして、僕の90年代は過ぎていった。
まあ、オールドファンの戯れ言です。
そして今、あちこちで「Funk」というキーワードが復活してきているようだ。
でも、1980年代前半までのあの雰囲気は二度と戻ってこないだろう。
僕より年上の人にとっての1960年代というのも同じようなものだったのだろうか・・・
カッコいい音楽は常に誰かの手によって創られ、それがいつまでも供給されるなんて事はただの幻想だった、じゃあ自分の聴きたいカッコいい音楽くらいは自分で作るしかないね。
いずれにしても、音楽は聴くより演るほうが楽しいことは間違いない。
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「一人とらや」ライブ出演のお知らせ
上に書いてることと矛盾しますが、打ち込みオケをバックに演奏します。
どっこい、ファンクギターは生きてますんで!!
11/13 サンダウンライブ@小手指サウンドストーン (とらや出演予定は18:30)
「とらや」では、僕と一緒に遊んでいただけるミュージシャンの方を随時募集しております。
連絡先:toraya_music@yahoo.co.jp