2016年の前半まで「池袋北口泥酔倶楽部バンド」にお世話になった。
クラプトンとかBBキングとか趣味も合ってたし楽しいバンドだった。
photo by Nancy
愛すべきブルースじじいたち。
話は変わるが4月の21日、奇しくも僕の51回目の誕生日にプリンスが亡くなった。
ぶっちゃけ、そんなにプリンスのファンだった訳ではない。
にもかかわらず、ショックは大きかった。
今振り返ると、長く音楽を続けてくる中、一つの道標というか、僕にとってそんな存在だった彼が亡くなったことへのショックだったような気がする。
何時いかなるときも彼は「プリンス」だった。たった一人で。
時折、そんな彼の音楽に目を向けることで、心の迷いみたいなものを捨てることが出来た気がする。
ニュージャックが流行ろうが、ハウスが流行ろうが、テクノが流行ろうが、プリンスはプリンスだった。
いちバンドのギタリストとして「楽しい老後」にさしかかろうとしていた僕にとって、そんなプリンスの死は、これまでの自分を振り返る大きなきっかけとなった。
作曲/編曲をじはじめ、バックバンドやレコーディング、ギター講師など、いわゆるプロの仕事を経験させてもらい、いまなお音楽制作に関われているという恵まれた人生。
でも、「自分の音楽の表現」をしてきたか?
答えはNoだった。
いつからだったのか・・・
そんなプリンスショックから癒える間もなくゴールデンウィークがやってきた。
身内有志の音楽イベント「港祭り」に参加させていただいた。
photo by Nancy
2日間にわたるこのイベント、出演者もさまざま。
オープンマイクな色彩も強く、僕もいろんなバンドやセッションに参加させていただいた。あ、もちろん「泥酔倶楽部」もね。
色んな演者さんがいたよ。
「自分の音楽の表現」をしている人がね。
(人によっては)歌もヘボけりゃギターもヘロヘロ・・・
それこそ、目と耳をふさぎたくなるような演奏でも、真剣に皆「自分の音楽の表現」をしていた。
他人に頼ってるようなヤツはいなかった。
ショックだった。
今からでも、後悔しないような音楽活動をやらなきゃ・・・
で、まず「泥酔倶楽部」を卒業させていただいた。
他人に頼るのをやめようと思った。
つぎに歌の練習に初めて本気で取り組んだ。ボイトレとかそういうの。
幸いギターは弾けるので、歌とセットにすれば一人で「自分の音楽」を表現できる。
次に自分の特技を活かして、Drs/Bsのオケを作った。
仕事のときと違い、装飾的な音は一切排除して「音の太さ」だけを追求した。
リンドラムとムーグベースのみのオケ。
たくさん練習した。
中学時代を思い出した。
11月に「一人とらや」にたどり着いた。
ネットメンボにも広告を出した。
12月、とらやに参加表明してくれたお2人のミュージシャンとともにリハーサル。
今に至る。
2016年は「自分の音楽の表現」というアタリマエのことを取り戻せた、記念すべき年になった。
あとは自分の行動力次第。
若い頃のように「全て自分のペース」というわけにはいかないけれど、「出来ない自分」を否定し続けたい。その先の景色を見てみたい。
2016年、僕に関わってくれた全ての人に感謝いたします。
来年は「増殖/拡大」がテーマかな?
2017年も「とらや」を宜しくお願いします!
「とらや」では一期一会、僕と一緒に遊んでいただけるミュージシャンの方を随時募集しております。
連絡先:toraya_music@yahoo.co.jp