緊急事態宣言も延長の延長でついに秋に突入。
何処にも行かなかった今年の夏、音楽部屋の簡易防音をしました。
今回はそのお話です。
とらやの音楽部屋は前回も触れたように四畳半。木造戸建ての2F北西向き。
壁の2面に窓があり、1面は出入り口とクローゼット。残りの1面は隣部屋のクローゼットに隣接しておりこちら側は壁。
前もって音楽を大きな音で鳴らしながら、部屋の外(階段に続くスペース)や隣室、それに窓がある側の裏庭なんかで音をチェックしてみた。
その結果、①部屋の出入口ドアと②隣家に距離が近い西向きの窓の2か所を強化したほうが良いと判断した。
まず①のドアのほう。
よくある角材の骨組みに化粧板を貼り付けたヒンジ式の軽いドア。
色々悩んだけど、まず勘合部の隙間に気密パッキンを張り巡らせてみた。
これ。
500円位だったかな? 勘合部の幅が狭いのでそれに合わせて半分に割いて使った。
結果。
ピンクノイズを80dBで再生してビフォーアフター比べたけど違いがなかった。
元から気密性が高かったんだと思うことにした。
なので、次の一手。
遮音シートの導入。
ジョイフル本田にて。
これが重いのなんの! 包装紙に19kgって書いてあるね。
見た目は片手でヒョイと持ち上がりそうなんだけど、両手でふらつきながら持ち上げるという。
本来はフローリングの下なんかに貼っておくようなものだけど、これをドアの内側に貼ります。
とにかく漏れるのは低音で、その低音を殺すには重さと気密しかないのです。
幅広の両面テープで面を貼り、ドアの上部と下部はタッカーで補強。
黒い面が遮音シート。
これで先と同じ実験をしたところ
-6dBを計測!!
このブログに来てくれる人ならご存じかと思うが、6dBの違いはデカいです。
何せ理屈の上では音量半分だからね。
これで家族方向の対策はばっちり。
当然ドア以外からも音は漏れるけど、問題にならないレベル。
次は②の西向きの窓。
幅は約一間で上下は1mほど。
1年で1度も開けないんじゃないかっていう状況なので、思い切ってパネルをはめ込みます。
外側から、雨戸→グラスウール→ガラス→グラスウール→パネルという構造になります。
まずは埃を入念に掃除した後、網戸を取り外して雨戸と窓の間にグラスウールを詰め込みます。
縦長の袋に入ったものをそのまま横向きに詰めます。
窓のサンの隙間はエアコンパテで密封。
次はパネルを製作。
無垢の厚めの板を使うかタイコ構造にするか悩んで、結局グラスウールを内包したタイコにすることに。
製作中に仮組みしているときの写真。
安いのでラーチ合板を採用。共鳴対策で奥と手前で厚さを変えている。奥が9mmで部屋側が12mm。
木目が縦横入り混じっているのは板取の都合。ちなみに破材はほぼナシ。
継ぎ目はウッドパテやシーリングで密閉。
それと上の写真で左側に黒く見えているのが、ドアにも貼り付けた防音シート。
引いた写真のほうが分かりやすいか・・・
取り外しを考慮して左右2分割になってます。
とにかく重いです。各辺1m程度だけど。1枚15kgぐらいあるんじゃないかなぁ。
苦労したのは、窓の内側の造作って結構イビツなんですよ。
言ってみれば微妙な台形をしてるというか。
なので上の写真みたいに何度も仮組してサイズを合わせないといけない。
パネルの中とガラスとパネルの間にもグラスウールを詰め込んでいます。
グラスウールって幅43cm、厚さ5cm、長さ3mの短冊状になっているのでこういう使い方にはピッタリです。というか元々建材だからアタリマエか。
で、結果。
プリンスのミュージコロジーを大音量(ピークで90dBくらい)で鳴らしながら裏庭に出てみたところ、
パネルをはめた西側の窓はほぼ無音。もう1辺の北側の窓から漏れ回ってくるキックの音がかすかに聞こえるくらい。
西側の隣家カベまでは2.5mほど。北側の隣家は5m以上あるのでこれで問題解決。
夜中にこの音量は出したことないし。
ふと、
エアコンのない部屋で窓全開のままドラム練習していた、中学1年の夏を思い出す。
埼玉の田舎とはいえ当時の新興住宅街。
本当におおらかな時代だったんだな。